「くぅ～ちゃん？知ってる？みんなみんなお星様になったんだよ～！」

孫たちは昨夜からまた３度目のお泊まりです。
もう２週間が過ぎたというのに、安否がわからずに過ごして
いる娘家族に私達が出来ることと言えば、せめて(孫たちを
様似につれてきて)静かにしてあげることしか出来ません。
…だからお客様が少なくなるとすぐ迎えに行っています。

「あのね？くぅ～ちゃん？津波で死んだ人達がみんなお星様
になってね、空が一杯になっているって、知ってるかい？」
「あのね～、宮城のお婆ちゃんでしょ？春じいちゃんでしょ
？隣のおばちゃんとこのお婆ちゃんでしょ？Mちゃんのパパ
でしょ？みんなお星様になったんだよ～」って…ポッ～ンと。

この度の津波で亡くなった宮城のお婆ちゃんと…、過去に亡
くなっていた親戚の人達も、みんな同じこの津波に出来たお
星様だと思っているらしい。

車の後ろの窓から一杯の夕陽を受けたつきな。
「春じいちゃんと一緒に、みんながつきな達に会いに来てる
んだよねぇ～？くぅ～ちゃん？」って言いながら、亡くなっ
た人を偲びました。

最近の孫達「いゃ～だ！もうこれ食べたくない！」とか「こ
の服着たくない！」とか「お風呂に入りたくない！」な～ん
て言ったもんなら「津波に遭った人達は食べたくても食べれ
ないし…、着替える服もないし…、お風呂にも入れないんだ
よ！そんな贅沢を言ったら駄目!!」って言って聞かせると、
ちゃ～んと聞く様になりました。
目をそらさずにきちんと覚えていて欲しいと私は思っていま
す。

今日はとっても陽射しが暖かく、この同じ陽射しが避難して
いる皆さんの一人一人に降り注いでくれてればいいなぁと、
ストーブの火を消して過ごしていましたねぇ～。
雪が溶けて、やっと今日今年初めて観音山へ行ってきました。

津波に冠水した特別養護老人ホーム「ソビラ荘」はここ展望
台から見る分には全く何事もなかった様に見えていますが、
入所の皆さんは近隣の施設に別れ別れになってお世話になっ
ています。




この観音山に一面のカタクリの花が咲く頃には、みんなの良
い笑顔が見れます様にと、孫とそっくりな観音様にお願いを
して…。


「明日はもう１日、孫を預かってあげようかねぇ～？お父さ
ん？」

「なんぼでも預かってやれやぁ！」
「ありがとうねぇ～、お父さん！」

さてさて…「あやなを寝かせてこよ～っと！」
それでは…また明日。


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